読了「水曜日の凱歌」
久しぶりの乃南アサさん「水曜日の凱歌」
読み応えがありました
14歳の誕生日に終戦を迎えた鈴子が目にする
戦争が終わった後の女たちの戦争
7人家族だった鈴子が母と2人きりになり
空襲で家も何もかも焼かれた後の
専業主婦だった母つたゑのようなたくましい生き方もあり
慰安所で進駐軍の防波堤として働かざるを得ない何百人もの若い女たちもいる
目を覆いたくなる空襲の惨状も
育ち盛りに常に空腹を抱えていることも
大好きな親友に再び巡り合えた時の衝撃も
こういう時代があったことを若い多くのひとがもっと知らなければならない
敗戦国になり
一人で生きていけるようになりなさいという母が鈴子に問いかける
「日本になくてアメリカにあったものは、何だと思う?
男にあって女にないものは何だか分かる?」
パンパンと間違われ逮捕された時のミドリさんの叫びに胸が熱くなり
誰でも
戦争は二度と起こしてはならないと強く思うはず
鈴子の思いを読みながら
同じように空襲で町を焼かれた下町で育った実家の母
当時のことをほとんど話すことがない母
あの時代を生き抜いてきた人たちには頭が上がりません...
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